児童虐待について理解を深める書籍の寄贈を受けました。
以前、あいち小児保健医療総合センターに務めておられ、現在はウェスネスバレー地区で “楓の丘こどもと女性のクリニック” を開業している精神科医の新井康祥さんが、付添犬(介助犬、セラピー犬)のハチを連れて役場にいらっしゃいました。
新井さんは、精神科医の仕事を通じて、被虐待児の支援に携わっていて、付添犬が、虐待で人を信頼できなくなった子どもの心を開く効果に着目しています。被虐待児は精神的な傷を負っていて、支援や治療が必要です。それには本人と心を通じ合わねばなりませんが、当事者が自ら進んで相談することの難しさと、本音を話してもらう難しさを痛感しているそうです。
アメリカではドッグセラピーが認知されていて裁判所での付き添いも認められているとのこと。もちろん付添犬の訓練も必要になります。また、相談窓口から医療、福祉、警察まで連携したワンストップの相談機能を持つ拠点が必要だとおっしゃっていました。
新井さんをはじめ児童虐待に関わるそれぞれの分野の専門家の対話をイラストを交えながら読みやすく編集した書籍「いっしょにいるよ」を町内の各小中学校に寄贈いただきました。誰もが虐待の当事者になりうる子どもたちに、ぜひ虐待問題への対処法について知ってもらいたいとの考えからです。もちろん付添犬のことも書かれています。
虐待は顕在化しにくいため、アウトリーチ的な活動も重要と思われます。学校関係者のみならず、役場の児童福祉部門や社会福祉協議会の方たちにも参考になる本だと思いました。
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