「個別最適な学び」とは
奈須正裕 上智大学教授が著した『個別最適な学びの足場を組む(教育開発研究所 発行)』を庄子教育長からお借りして読みました。2021年の中教審の答申にある「~個別最適な学びと、協働的な学びの実現~」について、どんなことなのか、どんなふうに進めれば良いのか、考え方と実例を交えて書かれた本です。
この本を借りたのは、7月末に緒川小学校を訪ねて鬼頭校長先生に案内していただいたのがきっかけになっています。
「個別最適な学び」というと、さも全く新しい教育のように考えてしまいがちですが、以前から緒川小学校などで行われてきた実績のある教育です。そもそも日本の教育は寺子屋のように個別最適な学びを実践していたところに、明治以降に雀の学校形式の一斉指導が導入された経緯があります。むしろ近代国民国家以降の一斉指導は教育としては新しいのです。個別最適な学びは、「指導の個別化」と「学習の個性化」の2つからなり、こどもの興味やペースに合わせて、教師がこどもの自ら学ぶ力を引き出していきます。そして今、GIGAスクールの導入で知識を溜め込む必要はなくなりました。
そんなところから始まって、現場の教師の疑問や不安や気づきに答えていく形をとっています。
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