再議で「コンプライアンス条例の一部改正」案が否決されました。
きょう9時半から臨時議会が始まり、「発委3号 東浦町職員の公正な職務の執行の確保に関する条例(コンプライアンス条例)の一部改正」についての再議が行われました。
傍聴席はほぼ満席、中日新聞と知多メディアスの取材も入っていました。関心の高さがうかがえます。
質疑の中で、「この条例改正で公益目的通報のできなくなる人が何人くらいになりますか?」との質問が出ました。
コンプライアンス条例で公益目的通報できる人は、東浦町に住所を有する人(3月末で50,233人)、町外からの通勤・通学者(2020年国勢調査で8,938人)、町内に事業所を有する個人、証拠資料を示した匿名の者などで、少なくとも5万9千人以上。一方、条例を改正した場合、議員の不祥事を通報できる人は選挙人名簿に登録されている有権者のみ(3月末で40,863人)で、少なく見積もっても1万8千人以上の人たちが、この条例改正で公益目的通報ができなくなります。また、過去5年間の公益目的通報のうち議員に関わるものは22軒中8件(全体の約36%)、匿名の通報は14件(約64%)で、決して無視できるものではありません。
2年間条例改正に向けて議論してきた苦労を認めないのか?みたいな論調もありましたが、長く議論すれば良いというものではありません。例え20年間議論しようとも、内容が未熟で住民益に叶わないのであれば、認められないのが当然です。
結局、この問題の本質は、住民の声に耳を傾けて、早期に議員の不正を正し、日々改善する意思があるかどうかが問われているのだと思います。
13時頃まで及んだ議会の質疑と討論を聞いていても、公益目的通報対象から、なぜ議員を除外しなければならないのかの合理的説明は一切ありませんでした。それでもなお、このような条例改正案に賛成の議員がいるのが不思議です。根底に議員の特権意識があるのでしょうか。
「発委3 東浦町職員の公正な職務の執行の確保に関する条例(コンプライアンス条例)の一部改正」についての賛否は、全議員の記名投票の結果、7:9の賛成少数で否決となりました。住民の権利が守られてほっとしています。
各議員の賛否は、
https://www.town.aichi-higashiura.lg.jp/material/files/group/52/saigikojinbetu.pdf をご覧ください。
賛成は、小松原、杉下、長屋、前田、間瀬元明、向山、米村議員。
反対は、秋葉、大川、鏡味、田崎、間瀬宗則、三浦、水野、山下、山田議員でした。
議員のみなさんの賢明なご判断に感謝いたします。
再議については、多く読者のみなさんから、励ましの言葉をいただきました。御礼申し上げます。
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