文化協会の評議員会と東浦茶会
文化協会の評議員会に来賓として出席しました。来月の10日(土)~11日(日)には中央文化展が開催されます。私も、写真と書道の部で出展する予定です。
東浦町文化協会は令和4年度で創立40周年を迎えました。今年の初めに発行された創立40周年記念誌には以下の文を寄稿させていただいています。
今回の寄稿にあたり(前回の)30周年記念誌に目を通したら、寄稿文の中の民間企業の実名が伏せられているのを見つけました。10年ひと昔と言います。今では行政や公的団体が民間企業と協業するのは当たり前になりました。
アート史のいくつかの転換点の一つに、絵画における写真の登場があると、ある本で読みました。それまで絵画には写実の手段としての価値がありましたが、写真にはかないません。それで、画家は新たな価値を求めて、心象や抽象を描くようになりました。もう一つの大きな転換点として挙げられるのは、マルセル・デュシャンの「泉」という作品です。デュシャンは、市販の男性用便器に架空のサインをして展覧会に出品しました。これは、作品そのものが芸術なのではなく、創造的行為は鑑賞者も参画して鑑賞者の頭の中で完成するという全く新しい問題提起でした。これは現代アートに大きな影響を与えました。
今年の新春文化展の書道部門には、「矍鑠(かくしゃく)」と書いたものを出展させていただきました。矍鑠とは、年老いても丈夫で元気な様子のことです。中国の故事によれば、紀元48年、後漢の洪武帝が馬援という高齢の将軍が馬にまたがる姿を見て「矍鑠たるかなこの翁は」と感嘆したと言います。矍鑠の「矍」は目をキョロキョロさせ素早く反応するさま、「鑠」は輝くさま、いきいきして元気がよいさまを意味します。馬援は当時、数えで62歳だったそうです。
文化協会は40歳を迎えましたが、いつまでも矍鑠とした文化協会であってほしいし、願わくは不死身の存在価値を持ち続けてほしいと思います。そのためには、世の中の変化に対応し、「守」「破」「離」を繰り返さねばなりません。活動を発信し、若い人たちにも関心を持ってもらう必要があります。文化協会のこれまでの明るく華やかな活動の成果を讃えるとともに、これからの元気で輝く活動を祈念して40周年のお祝いの言葉とさせていただきます。
ちょうど今日は、全知多茶道連盟の東浦茶会が勤労福祉会館で開かれていました。勤労福祉会館の和室の奥に躙り口もある本格的な茶室があるのはご存じでしょうか。茶席は表千家と宗徧流の2つ、アドバイスを受けながら初めて正客を務めさせていただきました。
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