衣浦港の貿易額でみる石炭の高騰
先日、衣浦港整備促進期成同盟会の総会に出席しました。この会は、関係の地方公共団体および経済団体と国・県の関係者で組織され、衣浦港の整備および衣浦臨海工業地帯の整備を促進し、これを中核として西三河ならびに衣浦西部地域の産業経済の発展を図ることを目的としています。
衣浦港は、半田市、碧南市、高浜市、武豊町、そして西尾市、刈谷市、美浜町、東浦町の一部からなるエリアを含んでいます。東浦町ではみどり浜緑地が港湾整備の一環で造られています。
総会では、令和4年度の事業報告と決算、令和5年度の事業計画と予算を決定し、そのあと、衣浦港の概況や国の事業進捗について報告がありました。
衣浦港の令和4年の貿易額は、輸入が6,289億円、輸出が1,028億円とのこと。もともと火力発電用の石炭やコンスターチ用のとうもろこしなどの原料の輸入港ですが、約5,000億円の巨額の輸入超過となっています。
ちなみに、令和3年以前の貿易額がどうなっていたかを調べてみました。
それを見ると、令和2・3年から令和4年にかけて、輸入額が大幅に増えていることがわかります。大幅に増えた中身は石炭です。武豊石炭火力の営業運転開始による使用量の増加も含まれると思いますが、石炭の価格は優に倍以上に高騰していると言われます。
こんなところにもエネルギーや原料の輸入価格の上昇が反映されています。
石炭火力発電所のCO2対策としては、碧南火力(310万kW)でアンモニア混焼、武豊火力(107万kW)で木質バイオマス混焼の実証実験が行われているそうです。
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