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2025/05/21

秋田県東北部には鉱山が集中。温泉地帯は鉱物資源の宝庫でもあった。

秋田県北東部には鉱山が集中していた。秋田大学には日本で唯一の鉱山学部(現 国際資源学部と理工学部)があった。

八幡平と十和田湖の間、尾去沢と小坂にはかつて日本最大級の銅山(金、銀も産出)があった。三菱が経営していた尾去沢鉱山跡では、総延長800kmあった坑道のうちの2km程だが、本物の採掘現場を歩くことができ見応えがある。
鉱山の鉱脈は、地下深くのマグマから出た鉱物を含む熱水が岩盤の割れ目に沿って地表近くまで上がってそこで固まったもの。鉱脈に当たるとそこから縱に岩の割れ目に沿って採掘していく。こんな様子も実感できる。

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坑道の分かれ道

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この縦の割れ目は、鉱脈に沿って採掘した跡。
上下方向に長く続く鉱脈は、高さ30mを1階層として何階層にも分けて掘り進んでいく。

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鉱石を運び出すバッテリー電車

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坑道を上下移動する、縦坑のエレベーター。
坑道は、上下数百メートルにわたり、何層にも穿たれている。

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銅鉱石を含む鉱脈
掘り残し??

 

 

小坂鉱山は閉山したが、現在も同和鉱業系の会社が精錬施設を使って電子基盤から貴金属をリサイクルする都市鉱山事業を行っている。
かつて、東京、大阪に次いで電話が通じたと言われる小坂には、立派な洋風の事務所や病院、従業員のための娯楽施設も完備していた。それらの多くは解体されたが「小坂鉱山事務所」と劇場「康楽館」が国指定重要文化財として保存されており、当時の繁栄を偲ぶことができる。
特に康楽館はバックヤードも含めて見学できるだけでなく、現役の劇場として、芝居、歌舞伎、文楽などの公演も行われている。この日も芝居が上演されていたが、案内の方が奈落や観客席を見せてくれた。

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小坂鉱山事務所は明治時代に建てられた美しい建物。
中庭を囲んだロの字で一周できる建物だが、正面は三階建て、
側面と後方は石垣の上に立てられた二階建て(正面から見ると2・3階)になっている。
もともと鉱山の事業所内にあった現役の事務所だったが、
平成13年に康楽館の隣接地に移築、一般公開された。国指定重要文化財。

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正面玄関に入るとすぐにらせん階段があって、
バルコニーのある2階、そして3階に上がることができる。

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バルコニーの風景


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劇場「康楽館」は明治の時代にもともとここに建てられた。
外観は洋風、観客席は和風の桟敷席となっている。600人収容の大空間で花道が左右二つある。

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康楽館の舞台下にある回り舞台の装置。直径約10m、人力で動かす。

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二階席から見た一回の桟敷。
ちょうど芝居の公演が行われていた。
黒い服の観客は、修学?旅行生。

 

 

八幡平の岩手県側には松尾鉱山跡が残っている。朽ちかけた鉄筋コンクリートの威容は、「陸の軍艦島」を思わせる。

松尾鉱山は1969年に閉山。かつては東洋一の硫黄鉱山だった。当時、最先端の住宅施設と充実した娯楽施設に囲まれて「雲上の楽園」と呼ばれたそうだ。

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