サイエンス・テクノロジー

2017/07/28

胃のレントゲン写真を撮るときに、どうしてバリウムを飲むの?

人間ドックを受診しました。
バリウムを飲みました。あの白くてドロドロの甘いやつです。
今回から、柚子、オレンジ、紅茶、コーヒーの4つの味から選べるようになりました。私は紅茶味にしました。プレーンがあってもいいと思いますが、甘くないとさすがに飲めませんかねえ。

ところで、
胃のレントゲン写真を撮るときに、どうしてバリウムを飲むのでしょうか?

造影剤という言葉があります。造影剤とは消化管や血管などの形を鮮明に映し出すためのものです。X線を遮る物質を飲んだり血中に投与したりして、影をつくるのです。

胃のエックス線撮影の時には、造影剤としてバリウムを飲みます。実際には硫酸バリウム(BaSO4)を水で溶いたミルク状の(ちょっと甘い味付けがしてある)ものを飲んでいます。
なぜ硫酸バリウムかというと、バリウム化合物はエックス線を吸収する性質が強いのです。バリウム化合物があるとその部分はエックス線を通さないため陰影がはっきり写ります。

バリウムそのものは毒性があり、例えば塩化バリウム(BaCl2)などは水に溶けるため飲むことができません。しかし、硫酸バリウムはほとんど水に溶けないため人体に吸収されず、そのために無害なのです。また、酸やアルカリにも強く、塩酸と煮沸すると一部溶解しますが、胃液程度の酸には溶けません。

このように造影剤の持つべき条件として、
①周囲の組織と比べてエックス線の吸収の違いが大きいこと、
②毒性(副作用)が小さいこと、
③検査後体内から排出されやすいこと、
④化学的に安定なこと、などが挙げられます。
 →http://www.mb.ccnw.ne.jp/sfujii/satuei/satuei06.html

同じような条件を持つ物質としてヨウ素を挙げることができます。ヨウ素(I)をたくさん含む水溶性化合物には、ガストログラフィンのようなトリヨード安息香酸誘導体があり、血管、リンパ管、消化管などに注入して使用されます。

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なぜ、バリウムやヨウ素がエックス線を吸収しやすいかは、(簡単に言うと)バリウムやヨウ素が重元素(周期表で下の方にある原子番号の大きな元素)だからです。重元素は原子核にたくさんの陽子が詰まっていてその周りをたくさんの電子が覆っています。そのためエックス線が電子と衝突(相互作用)しやすいからです。
重元素と言えば、ほかに鉛や金もありますが、鉛は毒性が強いし、金は高価だし、そんな理由で、バリウムとヨウ素が重宝しているのでしょう。

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2017/07/08

よむサポミーティング、うのはな館企画展示「鉱物の魅力」、遺跡発掘現場

午前中、第21回よむらびサポーターズ会議に参加。よむらびサポーターズ会議(略して“よむサポミーティング”)は、図書館シンポジウムとよむらびカフェ(住民参加型ワークショップ)の参加者を中心に図書館に関心のある人たちが集まり、図書館をより魅力的かつみんなに親しまれる場所にするための活動です。

今回のお題は、
①よむらびフェスタ(8/5(土)10:00~12:00開催予定)の内容
②よむサポチームTシャツのデザイン決定
③ぐるぐる図書館の今後の展開
④図書館1F視聴覚コーナー再編
についてでした。自由な雰囲気で毎回クリエイティブな展開があるので見ていて楽しいです。
よむサポミーティングは、月に1回程度のペースで開催されており、初めての方の参加も歓迎しています。次回の予定は、9月10日(日)10時からです。

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うのはな館(郷土資料館)で開催中の「鉱物の魅力」を見てきました。
鉱物とは、“地質学的な現象を経て、形成された一定の化学組成と結晶を構造を持った物質”のことです。岩石は鉱物が集合してできています。

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ルビー、サファイヤ、ダイヤモンド、水晶などのジェムストーンやちょっと変わった鉱物が展示されています。

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ラピスラズリは、古代エジプトでも珍重されたパワーストーン。青色顔料の原料です。南仏コート・ダジュール(紺碧海岸)のアジュールも同じ語源だそうです。

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特有の黒い縞模様があるのは金鉱石です。鹿児島県にある菱刈鉱山の金鉱石は、1トンあたり30~40グラムという世界トップクラスの金含有率を誇っています。

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この輝安鉱は、愛知県東栄町の稲目鉱山のものです。稲目鉱山は県内では今どき珍しい現役の鉱山ですが、ファンデーションに使われるセリサイト(絹雲母)の世界的な産地なのだそうです。

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こんにゃく石と呼ばれる柔軟な(曲がる)石もあるんですね。手にとって曲げられると良いのですが。

いろんな石が所狭しと並んでいて、好きな人は飽きないと思いますが、鉱物の単純な展示に加えて、鉱物の成因や産地の分布、鉱物にまつわるこぼれ話などもわかるともっと楽しい展示になると思います。

 

緒川の天白地区の遺跡発掘現場です。ここで計画されている区画整理事業に先行して発掘作業を行っています。ここは入海神社に続く段丘崖の上にあって貝塚が埋蔵されていることがわかっています。さて、どんな古代からのメッセージが出てくるか楽しみです。

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2017/06/20

サイエンス講座「手羽先から学ぶ骨と骨格」 のご案内

生活や身のまわりでみられる科学とその仕組みについて学ぶシリーズ講座です。
各分野の研究者・専門家により語られる研究成果をじかに学びます。

今回は、「手羽先から学ぶ骨と骨格」と題して、共通の祖先をもつヒトとニワトリの骨の構造から身体の仕組みを学びます。実際に骨格標本をつくって理解を深めます。

7月8日(土)13時30分から、文化センターにて。

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2017/06/15

うのはな館企画展「鉱物の魅力」 のご案内

私たちの住む地球は、いろいろな鉱物からできています。採取された鉱物はその特徴を生かして石材や陶磁器、建築、製鉄、宝石などに利用され、私たちの生活に役立っています。

本展では、岩石・化石・隕石も含めて、きれいで、不思議で、奥深い、鉱物の魅力をご紹介します。 ご家族でお楽しみください。

鉱物の魅力をボランティアが解説する「ギャラリートーク」を開催します!
日時: 6月25日(日曜日)、7月30日(日曜日)、8月26日(土曜日) 各日午前11時~
申込: 不要。参加の方は、当日開始時間までにお越しください。
※ ギャラリートークにおいてご質問のある方は、参加日と質問を明記のうえ、事前にファックスかEメールで下記問い合わせ先までご送付くださるとありがたいです。

企画展示は8月27日(日)までです。

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2017/06/03

ペットボトルのキャップを眺めていて、気になったこと

先日、ペットボトルのお茶を飲んでいてふと気づいたことがあります。キャップの上部に微細な切込みが入っています。よく見ないと気付かないほどの小さな切込みです。
何の為にこんなところに切込みがあるのかと不思議に思って、facebookに素朴な疑問を投稿してみました。そうしたら、すぐに調べてコメントを返してくれた方がいました。

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それによると、ボトルにお茶を詰めてキャップをしてから、ボトルのスクリュー部分に茶渋がつかないようにこの微細な穴(ベントホールと呼びます)から水を送り込んでボトルのスクリュー部分を洗浄するのだそうです。
 →http://www.excite.co.jp/News/bit/00091181487278.html

すごい!繊細!日本的!さすが、芸が細かいですね。
でも、飲み口のねじの部分を洗浄して茶渋を目立たなくする・・・そこまでやるか?
自分なら気にしませんが、とにかく繊細です。
スポーツドリンクなど汚れが目立たないものはキャップに穴がない・・・見た目だけのことならどうでも良さそうな気もします。

そんなわけで、ちょっと考えさせられました。
ユーザーの微妙なニーズに応える繊細な心遣い。それを実現する技術を追求する飽くなき挑戦。それは凄い。

でも、些細なことに拘る競争の末にガラパゴス化しているという面もあるのでは。高画質高音質のテレビなど、ひたすら超高性能の日本製品は海外で売れなくなってしまいました。
繊細な感性とひたすらな技の追及は、それはそれで価値だけど、繊細・些細な競争をいたるところでやってるのもちょっと窮屈な感じがします。
細かいことにこだわりすぎるが故に、本質的な発想の転換がおろそかになっている面も否めないのではないでしょうか。

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2017/05/24

長寿研・あいち小児 医療現場臨床ニーズ発表会 in 国立長寿医療研究センター に出席しました。

 ウェルネスバレー推進協議会(会長:国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 理事長 鳥羽研二、事務局:大府市・東浦町)では、健康長寿の一大拠点の形成を目指す「ウェルネスバレー構想」の取組の一環として、医療機関から収集したニーズについて、この地域のものづくり企業と、全国的な販路を有する医療・福祉分野のメーカー等をマッチングすることにより、ものづくり企業の医療・福祉機器分野への参入を支援しています。
 今回のニーズ発表会では、医工連携を推進している東京都医工連携HUB機構と連携し、国立長寿医療研究センターとあいち小児保健医療総合センターが、下記のプログラムで、医療現場の臨床ニーズを発表しました。あわせて、医療者等との交流会も開催しました。

[ニーズ発表会概要]
  13:00-13:15 開会挨拶
  13:15-13:25 発表会の流れ・マッチング方法の説明
  13:25-15:20 臨床ニーズ発表
       医療機器開発につながるニーズ25件程度を発表予定
   ※発表ニーズはこちらです。
  15:40-17:10 医療者等との交流会

[参加予定の診療科・部門]
  臨床工学部、輸血管理部、整形外科、内科総合診療部、
 治験・臨床研究推進センター、救急科、脳神経外科、
 診療支援部 心理指導科、放射線診療部、薬剤部、PICU、
 看護部、臨床検査部

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両医療機関の様々な部門から「これがあったらいいのに」と思えるようなニーズ発表がたくさんあり、それに応える全国から集まった医療・福祉分野のメーカー等で、会場は熱気にあふれていました。
少し残念に思ったのは、地元企業の参加が多くなかったことです。町行政と商工会事務局のPRが足りなかったことも反省せねばなりません。
 

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2017/05/21

藤江小学校区で地下トンネル探検

雨で延期になっていた「ワクワク!ハラハラ!地下トンネル探検会」に行ってきました。
ここは藤江地区の須賀川のの支流。道路の下にコンクリートのボックスが埋設してあります。集水域が30haほどの水路です。

その中に、マンホールから潜入。中は真っ暗。大人がかがんで歩けるくらいの高さです。
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入ったところで、藤江小学校の方から流れてくる水路と合流しています。
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床が結構滑るので段差には注意。
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途中のマンホールからは、酸欠にならないように念のため送風機で空気を送り込んでいます。
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暗渠の中に、ミシシッピアカミミガメとイシガメが居ました。

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満水時に支線の水路に雨水が逆流しないように、逆止弁のついているところがあります。
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やがて出口が見えてきました。Dsc03983_800x600
そして、須賀川にぽっかり出ることができました。
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小学校に戻って、土木課から、参加した親子に、水路、河川、治水について説明です。
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地下トンネル探検会は、これが3回目。昨年は卯ノ里小学校区で行いました。

子どもたちは、昔は地上を流れていた小川が、今は道路の下を通っていたりすることを知らないと思います。そんなわけで、水路がどうなっているのか、防災や役場の仕事について知ってもらうことも含めて企画しました。
初めは、わざわざ危険個所を教えるなんてと、反対論もあったのですが、むしろ、隠しきれないものを隠すよりも、危険性も含めてきちんと正しい知識を教えるべきだと思います。それにちょっぴりスリルと好奇心を添えて。

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2017/05/17

トピックス・・・ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の新捕獲駆除法 など

●ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の甲羅干しの習性を逆手にとって、捕獲駆除する新手法が脚光を浴びているようです。
https://mainichi.jp/articles/20170423/k00/00e/040/137000c

名古屋の環境保護団体によるミシシッピアカミミガメ防除マニュアルはこちら↓
http://www.bdnagoya.jp/calendar/pdf/manual_red_eared_slider_2603.pdf

ミシシッピアカミミガメは、アメリカ産の外来種。祭りの縁日などで売られていたミドリガメが自然界で成長、繁殖したもの。
東浦町の河川、ため池、干潟でも、大量に繁殖して外来種を席巻しています。雑食性で、小魚、昆虫、水草、藻類などの水辺の生き物を含めて何でも食べます。食害や、在来種のイシガメとの交雑など、生態系への悪影響が指摘されています。
明徳寺川や於大公園の池で見られるカメは、ほとんどミシシッピアカミミガメです。自然環境学習の森では幸いまだイシガメが生息しています。

 

●これはすごい発見!
プラスチックを食べる芋虫が見つかったそうです。

「イモムシがレジ袋を食べることを確認 - プラスチックごみの生物分解に期待」↓
http://news.mynavi.jp/news/2017/05/01/229/

大発見ではと思います。飽和炭化水素(ガソリン、灯油やポリエチレンなど、炭素と水素のみでできていて、かつ多重結合を含んでいない化合物)は化学的に安定で、高温で熱分解しない限りは、腐らせたり、化学反応させたりすることは極めて困難と考えられてきました。
虫が、ただかじっているだけでなく、腹の中で消化しているとすれば、これまでの常識はくつがえることになります。
虫がいるということはカビや細菌もいるかも・・・。でも、プラスチックに芋虫が大量発生したり、カビでプラスチックが簡単に腐食したり、そんなことが起きたら、石油文明の危機でもあります。

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2017/03/18

「サイエンス講座」「まちを元気にするセミナー」を開催

午後から、文化センターの視聴覚室では、「サイエンス講座 高齢者を対象とした くすりの正しい飲み方・使い方」を開催しました。関心のある方が多いのに加えて、ちょうどお隣で絵画展と書道展をやっていたので、そちらのお客さんも講座に参加してくれたせいで、ほぼ満席。
名城大学薬学部の野田幸裕教授、吉見陽助教と学生の皆さんが、薬の服用のタイミング、飲食物との相互作用、指示通り飲みきること、お薬手帳の重要性などに関する講義と簡単な実験を行いました。実験では、鉄剤(貧血の薬)を緑茶と混ぜると、鉄イオンとタンニンが反応してどす黒くなってしまう現象を観察するなどしました。薬の中にはお茶の成分と化学反応をして薬効が無くなってしまうものもあるので、水かぬるま湯で飲むようにすべきとのことでした。

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となりの部屋で開催されていた絵画展と書道展の様子です。

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緒川コミュニティセンターでは、「まちを元気にするセミナーVol.3」を開催。グループでディスカッションしながら仮想の企画をつくるワークショップをしました。テーマは「町制70周年記念にどんなことをしたいか」。
最後に2つのグループによる発表があり、①みんなで食事をつくってみんなで食べることのできる居場所、②町内の数ヵ所で音楽イベントを行いそれを「う・ら・ら」バスでつなぐ のプランが出ました。反省では、「とにかく考えてみるもんだ」「人それぞれいろんな考えがあるもんだ」「合意形成がポイント」「枝葉より幹となる考えを出すこと」などの感想が出ていました。

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2017/03/13

サイエンス講座「くすりの正しい飲み方・使い方」 のご案内

生活や身のまわりでみられる科学とその仕組みについて学ぶシリーズ講座です。
各分野の研究者・専門家により語られる研究成果をじかに学びませんか?

今度のサイエンス講座は、「高齢者を対象としたくすりの正しい飲み方・使い方」をテーマにとりあげます。

 3月18日(土) 13時半~15時 文化センターにて。

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