旅に出ました。秋田県に向かいます。
スタートは名古屋駅のホームから。さあ、朝きし食って旅に出よう!
横手に行くには盛岡から秋田新幹線で大曲経由で行くのが早いのですが、こまちが満席だったし、若干遠回りなので、北上から北上線で横手に向かうことにしました。
豪雪地帯を走る奥羽山脈越えのローカル線なのでちゃんと動いているか気になりましたが、定刻通りの旅でした。
二両編成ワンマンのディーゼル車両で、無人駅では一番前のドアの開扉ボタンを押さないと降りられないので要注意。この週末は横手の雪まつりや湯沢の犬っこまつりがあるためか列車は満席、大きなバッグを持った外国人もちらほら。
北上線は今年、開通100周年を迎えるのだそうです。
重厚な佇まいに、門から入るのを一瞬躊躇しそうな立派な造り。秋田県大仙市にある強首温泉樅峰苑。敷地の裏手には雄物川が滔々と流れています。
ここは、江戸時代から代々肝煎(庄屋)を務める地元の名家。近代になって、村長や県会議員や国会議員も輩出しています。その小山田家が大正時代に贅を尽くして建てた邸宅。昭和39年に近くで温泉が出たのをきっかけに旅館を始めたのだそうです。
玄関脇の廊下には長さ16mの継ぎ目なしの杉材が惜しみなく使われています。大正ロマンを感じる階段を上がったところの2階廊下の床板の幅が半端ではありません。広間の真ん中の柱には仕掛けがあって、鴨居を引き上げて柱を抜くと四間続きの大広間になるのだそうです。
温泉は、鉄分と塩分が入った濃い目のお湯です。内湯の他に、最近の嗜好に合わせて庭先に露天風呂をしつらえてあります。庭の木立の中にある樹齢400年近いと言われる樅の巨木を見上げてゆっくり雪見風呂です。
料理は地元の食材がふんだんに出てきます。いぶりがっこやトンブリはもちろん、近くで採れた川蟹のミソやツミレ、など秋田ならではの食べ物と地酒がおいしいです。
これで秘湯を守る会のスタンプが9個になりました。10個集めるとどれか1泊ご招待になります。
奥羽本線の峰吉川駅、無人駅なのですが、大仙市が受託する簡易委託駅なので、待合室にはストーブが焚かれていて、地元のおじさんが切符を売ってくれます。
ホームに立っていると、こまちが通過していきます。線路が2線あるので上下線かと思ったら、手前が在来線の線路で狭軌。奥は新幹線の線路で標準軌。この区間は、新幹線と在来線、二つの単線が並走しています。
ここから東、大曲駅までは標準軌の複線、うち1線はレールが3本で新幹線と在来線の併用になっているようです。
奥羽本線を大曲から横手に向かう途中、「後三年」という駅があります。
後三年?前九年?なにか歴史で聞いたような・・・。
そう、この駅名は、「後三年の役」に因んで大正10年の開業時に付けられたのだそうです。
後三年の役とは、平安時代の末期(1083~1087年)に、陸奥の国司だった源(八幡太郎)義家が、奥羽を支配する豪族清原氏の内紛に介入し、藤原経清の血を受け継いだ清原清衡を味方に付けて、清原氏を滅ぼした戦い。
このころ朝廷の国司による地方の支配が機能しなくなりつつあり、時代が律令制から封建制へ、摂関政治から院政、そして武家社会へと移っていく転換期にありました。
この戦いに勝利した清原清衡は、やがて平泉に移り奥州藤原氏となります。そしてこの戦いの恩賞をめぐって、源義家が東国の武士たちの信頼を得て、源氏が武家の棟梁となっていくきっかけとなりました。その戦いがこの近くで繰り広げられました。
どこかで聞いた「後三年の役」でしたが、たまたま駅を通りかかったおかげで歴史に触れることとなりました。鉄道旅にはこういう楽しみもあるのですね。
奥羽本線の十文字駅からバスorタクシーで10分ほどのところに横手市増田町(旧平鹿郡増田町)があります。
ここは今の岩手県や宮城県に通じる街道が交わる場所で、江戸時代から明治・大正期にかけて物資の集散地として繁栄しました。今でも街道沿いに古い商家の建物が残っていて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
特徴的なのは、「内蔵」といって背の高い建屋の中に豪華な蔵が収まっていること。この蔵は単に倉庫としてだけでなく、家族が暮らしたり晴れの行事を行う場だったりしました。中に酒造所のタンクが並ぶ内蔵もあります。通常、内蔵は商家の奥手にありますが、店の前面が2階建ての蔵で玄関を入ると蔵の中という所もあります。
積雪期の採光確保のためか二階分吹き抜けの建屋になっていて、その中に現在の生活空間として台所や居間をしつらえている所も多いです。
現存している町並みと豪壮な建物群は見応え十分でした。
ここに来るまで知りませんでしたが、「十文字ラーメン」というのがあるそうです。
十文字駅近くの元祖十文字中華そば店に行ってみました。店の外には大阪や三重のナンバーの車が止まっていて順番待ちの列ができています。ならぶのは嫌いですが、ここまで歩いてきてしまったし、電車が来るまで時間があるし、食券を買って順番を待ちました。
さっぱりした淡い色の醤油味に細めの縮れ麺。食べ終わってもスープは澄んでいます。
横手のかまくら初体験。かまくらを作ってみたい。中に入ってみたい。子どものころ憧れませんでしたか?
かまくらの中では、子どもたちが焼いた餅や甘酒を振る舞ってくれます。
かまくらの歴史については→ https://www.city.yokote.lg.jp/kanko/1004035/1004590.html#
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