育児

2019/10/26

高齢者福祉、児童福祉で活躍しています。

東浦町高齢者相談支援センター(社会福祉協議会 包括支援センター)の職員が認知症予防学会、サルコペニア・フレイル学会で成果発表をしています。

10月18日(金)~20日(日)に名古屋国際会議場で、第9回 日本認知症予防学会 学術集会が開催され、18日のシンポジウム5 「認知症による徘徊予防のための現状と課題」に吉田さんが、19日のシンポジウム14 「認知症初期集中支援チーム」に高見さんが登壇しました。
基本的には、どちらも地域包括ケアシステムの構築、さらには地域共生社会を目指すそれぞれ一つの道筋であることを話しました。認知症、介護予防(フレイル)事業を縦割り単独に行うのではなく、他の包括的支援事業と連動して行うことが重要であるということに力点を置いています。東浦町の規模だからこそ、それぞれを連動させることができるものと思われます。
認知症初期集中支援チームは認知症地域支援推進員と共に、介護保険制度(地域支援事業)の包括的支援事業の一つの認知症総合支援事業であることを認識し、さらに他の包括的支援事業(介護予防ケアマネジメント業務、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務、総合相談支援業務、在宅医療・介護連携推進事業、生活支援体制整備事業、地域ケア会議推進事業)と連動して、地域包括ケアシステムの構築を目指していることを話しました。

Jsdp-9am-20191018poster
Jsdp-program20191018
Jsdp-program20191019

 

11月9日(土)~10日(日)には新潟市の朱鷺メッセで開催される、第6回 日本サルコペニア・フレイル学会大会では、高見さんが「地域包括ケアシステムの構築に向けた介護予防事業の取り組みについて」と題して発表します。
東浦町は2017年度から国立長寿医療研究センターと協定し、フレイル事業を開始しました。要介護・要支援状態になる可能性が高い75歳以上の要介護・要支援認定を受けていない方たちにフレイルチェックを実施し、フレイルと認められた方には基本チェックリストによるチェックを行い、医療リスクの高い方についてはかかりつけ医に情報提供を行い、専門的な対応が必要となった場合には国立長寿医療研究センターで多方面から要因を調べています。その結果をもとに、国立長寿医療研究センター、地域包括支援センター等の専門職でカンファレンスを行い、生活、家族状況、地域との関わり、社会資源等の情報を共有し、支援方針を検討・決定しています。フレイル事業(介護予防事業)は、地域包括支援センターの連携に留まらずに、認知症初期集中支援チームや生活支援コーディネーターと連動し、高齢者が地域で安心して尊厳をもって暮らせる地域包括ケアシステムの構築を目指していることをお話しする予定です。

Jasf-6am-20191109poster
Jasf-6am-program20191109

 

11月2日(土)~3日(日)にはウィルあいちで第45回 全国児童相談研究セミナー名古屋大会が開催されます。全国児童相談研究会は、児童相談及び児童福祉分野の相談機関等のあり方や現代の子どもたちの問題などについて自主的な研究活動を行う全国規模の研究会です。
3日の第5分科会では東浦町役場健康福祉部児童課の榊原課長と小田係長が「地域における子ども家庭福祉」と題して実践報告します。東浦町では子どもの家庭に時間を掛けて丁寧に寄り添うことを心がけています。

Jidousoudan-seminar-45ng20191102program

 

| | コメント (0)

2019/09/10

更生保護女性会広報への寄稿

8月中旬に開催された「いきいきファミリーファスタ」は今年で17回目。更生保護女性会が「社会を明るくする運動」の一環で企画・運営している夏休みの子ども向けの行事です。オープニングセレモニーではSPGチアダンスプロジェクトのパフォーマンスがありました。このあと「一緒につくってあそぼう!」が始まります。更生保護女性会では、罪を犯した人の社会復帰を支援する、青少年の健全育成を進める、地域の子育てを支援する、の3つを柱とした活動をしています。

          69041382_358244828455904_237708543134374
 69541432_2381031038824910_54502049605054 68847125_417233555818129_544503451137081
 Dsc02105800pnn Dsc02107800pnn

更生保護女性会は、このほかにも、中学生の作文発表会、地区フイルムフォーラム、少年院や更生施設への慰問、保護司との交流会、社会啓発セミナー等の活動をしています。
以下は、ことし東浦の更生保護女性会の広報紙への寄稿を頼まれて私が寄せた挨拶文です。教育と互いの信頼について書かせていただきました。

 

むごい教育とは

 

若い頃、山岡荘八の徳川家康を読んだことがあります。とても長編なので最初の三巻に限って読みました。幼少期の物語が特におもしろいと聞いていたからです。今でも印象に残っているのに、こんなエピソードがあります。

幼い頃の家康(竹千代)が今川家に人質に取られているときに、今川義元は、竹千代には「むごい教育をせよ」と家臣に対して命じます。家臣は、むごい教育とは、粗末な食事を与え、辛く厳しく育てることと考えました。

ところが、義元は家臣に「美食を与え、望むとおりにさせろ。そうすれば、たいていの人間は駄目になる。」と言ったのです。子どもを育てるのには周囲の愛情が欠かせません。しかし、それは贅沢をさせ、辛抱することなく我儘に育てることとは違います。当たり前の制約があるからこそ、人は自分で情報を集め、判断し、失敗に学ぶ工夫をします。また、思い遣りも身につきます。むごい教育とは、本人の自立、成長を阻む教育です。

もう一つエピソードを覚えています。竹千代に論語を説く雪斎禅師が「国家には食と兵と信が必要だが、3つとも叶えられないときはどれを捨てるか。」と尋ねます。すると竹千代は「兵を捨てます。」と答えます。それでは「食と信のうちならどちらを捨てるか。」と聞かれる場面があります。これは難しい選択です。雪斎は「食があっても信なくば、食を奪い合って血みどろの戦いとなるだろう。信じ合えるが故に人間なのだ。」と竹千代を諭します。

更生保護女性会は、人間尊重と、お互いに他を思いあい、連帯しながら、だれもが心豊かに生きられる明るい社会づくりをめざしています。お互いをひとりの人間として認め合い、信頼しながら共に成長することの大切さを改めて深く認識したいものです。

 

東浦町長 神谷明彦

 

| | コメント (0)

2019/06/13

「うららんフェスタ」のご案内

7月5日(金)9時半から11時半(受付終了)まで、総合子育て支援センター(うららん)にて、「うららんフェスタ」を開催します。うららんフェスタは、0~3歳くらいを対象にした遊びがいっぱい。ご家族でいらっしゃってください。お待ちしております。

Uraranfesta20190705

7月19日(金)10時からは、うららんで、リサイクルバザーを開催します。

| | コメント (0)

2019/05/24

保育園母の会連絡協議会、観光協会総会、そのあと名駅へ

保育園母の会連絡協議会を開催。町内8園の母の会の正副会長と園長、行政の担当者が出席。主な議題は、今年度の各園母の会の行事予定の発表と、行事運営についての意見交換です。
終わってから、せっかくの機会なのでフリートークの時間を設けました。保育の無償化についての質問から、祝日保育、小学校の学区、交通安全に関することまで、お母さん方から積極的な発言がありました。


午後は、観光協会の総会が開催されました。昨年は町制70周年にちなんで、おだいちゃん検定の実施、於大の方の墓所の前に記念碑の設置など、観光協会は大活躍でした。また、おだいちゃんや甲冑隊のイベント出場、グッズ販売、時期に応じた会報の発行など、観光協会は益々存在感を増しています。
今年3月には「あいち食べる通信」が創刊され、創刊号に東浦の養豚農家・久米裕之さんの「愛とん」が取り上げられました。私も食べてみましたが、普通の肉と比べて明らかに違いがわかりました。匂いもなくすごくさっぱりしていたのと、歯ごたえがありました。(個人的な感想です。)
日本ではともすると、本当に良いモノがあっても自分たちで発掘できずに、外国や他の地方など外部で評価されてから人気が出るケースがあったりします。歴史、自然、祭り、味、景観、習慣、ユニークな取り組みなど、まちの中で特徴的なもの、誇れるものを、自分たちで見つけ出し、磨いて、魅力を紹介していく必要があると思います。


その後、名駅へ。東海旅客鉄道労働組合(JR東海ユニオン)から「地方行政からみた地域交通の在り方について」講演依頼を受けました。せっかくなので日頃のJRへの要望を織り込んでおこうと思います。
駅の構内のポスターを眺めるのは嫌いではありません。「立つんだ熊本ジョー」が目に入りました。
名古屋駅は目立たないところでリニア駅の工事が進行中のようです。それにしても真夏を思わせる照り返しと暑さです。

       Dsc00389800nn
 Dsc003901000pnn Dsc003911000nn
 Dsc00392800nn Dsc00396800tnn


毎月第4金曜日は「なやばし夜イチ」でした。ちょっと寄ってきました。

 Dsc00410800ppnn Dsc00404800ppnn

| | コメント (0)

2019/04/19

イオンモール東浦が増床グランドオープン

きょうはイオンモール東浦の増床グランドオープンでした。9時半からのオープニングセレモニーにお招きをいただき、来賓祝辞とテープカットをさせていただきました。イオンモールからは岩本副社長が出席され、地元からは、久米緒川コミュニティ会長、成田商工会長、保育園の親子代表が参加しました。緒川保育園の子どもたちの演奏もありました。
2001年に現在のイオンモールが開店してから、町内での買い物が本当に便利になったし、西三河や知多地域、名古屋南部など町外からも多くのお客さんが訪れるようになりました。
今回の増床では、飲食が大きく充実。拡張されたエリアに、於大にちなんで「おだいどころ」と名付けられた飲食店街と「Food Forest」と呼ばれるフードコートができました。「うららひろば」と名付けられた建物の中にありながら開放的な子どもの遊び場もあります。買い物をしながら健康づくりのウォーキングが出来る周回コースもあります。増床に合わせてモール全体の雰囲気が変わりました。
東浦町行政サービスコーナーの隣のフードコートのあった場所には、秋頃にBOOKS&CAFEがオープン予定で、コーヒーを飲みながら読書が出来ると思うと待ち遠しいです。行政サービスコーナーも周囲のリニューアルにあわせて化粧直しする予定です。

57548388_449491295819134_788435007175865

Dsc_7358800n Dsc_7364800n Dsc_7389800pn Dsc_7400800pn Dsc_7353800n Dsc_7366800n Dsc_7371800n Dsc_7375800n Dsc_7379800pn Dsc_7381800pn Dsc_7394800n Dsc_7398800n

| | コメント (0)

2019/04/12

おだい市&東浦セミナー のご案内

第10回 おだい市&東浦セミナー が、5月18日(土)10時から勤労福祉会館で開催されます。

手作り雑貨、美味しい食べ物、楽しいセミナー、勤労福祉会館全館を使った1日中楽しめるマルシェです。

55615929_2251561635103461_67117719535369
 

おだい市は、フード・スイーツ、クラフト、体験もの、セラピーや占い、その他いろいろあります。

54211733_2251561668436791_60975493634357
 

東浦セミナーでは、多彩な講座を企画しています。役場もセミナーのワクをもらって、児童課「保育園の先生と遊ぼう」、都市整備課「於大公園のこれからを考えよう!」、土木課「みんなで安全な街にしよう ~フィックスマイストリート~」、協働推進課協力「みんなで考えるノラ猫対策」、ふくし課協力「介護は突然やってくる!」などのプログラムを考えています。是非聴きに来てください。

55621012_2251561711770120_64492368162340

 
4月13日(土)の於大まつりでは、於大公園にてプレ企画「わいわいおだい市」を開催します。

 

| | コメント (0)

2019/02/18

病児・病後児保育は新年度から「うららん」に移ります。

4月1日から病児・病後児保育を総合子育て支援センターうららんで行います。これまでのキッズクラブフィロスでの実施は終了します。詳しくはチラシをご覧ください。

Dsc03477mod1400tpn

キッズクラブフィロスへの委託を継続できなくなったため、場所をうららんに移し、近くの小児科医の協力を得て直営で実施するものです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/11/23

ほしのまあワークショップ『おりじなるおえかきーほるだー』@図書館

東浦出身のイラストレーター“ほしのまあ”さんによる特別ワークショップで、オリジナルお絵かきキーホルダーを作りました。代わる代わるやってくる子どもたちひとりひとりに笑顔でアドバイス。よむらびも大きな手で色鉛筆をつかんで器用に塗り絵をしていました。

Dsc01337800pn

Dsc01340800pn_2

Dsc01330800pn_2

ほしのまあさんが描いた町制70周年記念イラストポスターは見ていてワクワクします。今日まで気がつきませんでしたが、70年にちなんで70匹の動物が描かれているのだそうです。恐竜とかはいないそうです。実在の動物を図鑑で調べたとのことです。

32446733_987754238067273_8217654196

ところで、これはどこを描いたものかはおわかりですよね。
桜色の並木と川。輿に乗った行列。上の方にはドーム型の建物。水色のバスも走っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/10/08

昨日、於大公園は、お天気で賑わっていました。

10月7日(日)はお天気。商工会青年部が企画する「親子で楽しめる職業体験 ~見つけよう!未来の自分」は大盛況でした。
塗装屋さん、整体、水道工事屋さん、八百屋さん、パーマ屋さん、いろいろお仕事があります。自分もエアガンで釘を打ってみたいです。消防士さんも出てくれました。公園を利用した、子どもたちのためのユニークな職業体験企画です。
飲食のお店もありました。こちらは仕事体験できないそうです。

 Dsc09426800_2 Dsc09450800
 Dsc09423800tp Dsc09441800tp
 Dsc09428800p Dsc09457600
 Dsc09434800tp Dsc09437800p
 Dsc09446800 Dsc09461800

 Dsc09429800 Dsc09459800tp

 

おだいプレーパークは、のんびりした雰囲気でした。
プレーリーダーが見守る中で、小さな子が竹で弓を作ろうとしていたり、クルミを焼いて食べていたり・・・。近くにクルミの木があって、実が落ちてくるのです。

 Dsc09466800 Dsc09469600
           Dsc09467800t
 Dsc09473800p Dsc09478800t

Dsc09482800t

 

こちらは、於大公園の人気の施設、おもしろサイクル広場です。古くなったサイクルを修理したり、新しいものを入れたりしつつ、人気をキープしています。

Dsc09463800

 

於大公園は、管理には定評がありますし、公園の使い方も少しずつ工夫しながら進化しているところです。しかし、プールを含めて開園してから30年近くが経とうとしています。
東浦町では、於大公園のこれからを利用者、住民の皆さんとともに考えながら、リニューアルをしていきたいと考えています。公園のこれからを考えるワークショップを開催しますので、多くの皆様方のご参加をお待ちしております。

ワークショップは、10月27日(土)、11月17日(土)、12月22日(土)、1月26日(土)の全4回、毎回10時から12時まで、役場会議室にて開催します。皆さんの柔らかい発想や自由な意見が、於大公園をより楽しく憩える場所にしていく参加型・体験型の公園づくりです。初めての方でも結構です。気軽にご参加ください。

Odaipark_ws_20181027

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/07/23

中室牧子さんの講演「教育に科学的根拠を」

先月聴いた慶応義塾大学総合政策学部准教授 中室牧子さんの「教育に科学的根拠を」と題した講演のレポートです。中室さんのご専門は教育経済学で、ベストセラーになった“「学力」の経済学”や“「原因と結果」の経済学”で有名です。とてもテンポの良いお話しでした。以下、自分なりに聞き取ったメモです。

Dsc06875800

 

経済財政諮問会議は、首相が出席する重要な会議との位置づけ。発言者のほとんどが高齢の男性で、教育の話しになると、必ず自分たちの体験談になる。
また、教育に関しては、例外的な出来事ほど衆目を集める。例えば「3人の息子を東大に入れた」とか「低偏差値から慶応に入った」など。
個人の体験談は必ずしも全体を表さない。個人的な例や特殊な例をあげつらっても、教育の議論はできない。統計的、科学的根拠が必要になる。科学的根拠とは、個人の体験を大量に観察することによって得られる規則性だ。

経済学と医学のツールは同じ。医療経済学という分野もある。例えば、子どもにテレビは害か?健康診断の効果はあるか?これらのことを科学的に解明しようとしている。

Dsc068801024p

では、「勉強しなさい」「家事を手伝って」と口うるさく注意するのは効果的か?
どうすれば子どもの勉強時間が延びるのだろうか?
統計的な研究によれば、父の関わる時間は効果が大。性別の組み合わせもある。特に父が男の子の勉強を見るのが効果大。母が勉強しなさいと口で言う効果は小さくて、女の子の場合はかえってマイナス。口で言うのは最初にやりがちな行為だが、かえって逆効果との結果もある。

シカゴ大学のスティーブン・レビットの研究。学力テストで、採点済みのマークシートのパターンを調べたら、先生たちが特定の場所を書き換えたことが判明。これは、生徒の成績次第で先生の待遇が変わるインセンティブを与えた結果だった。大相撲の番付を巡る勝負の貸し借りも統計的に有意と出た。八百長が悪いと言うよりは、八百長をするようなインセンティブを与えるしくみが悪い。
どのようなインセンティブが人の行動をどのように変えるか、これを解き明かすのが経済学だ。

「双曲割引」という用語がある。人は将来の利益よりも、目の前の利益を求めたがる。双曲割引の性質を利用して、目の前のニンジンで子どもを今勉強するように仕向ける作戦。9億円の予算と、子ども3500人を使って、アメリカで実験をした。
テストで90点を取ったら(アウトプット)2000円もらえるグループと、本を1冊読んだら(インプット)200円もらえるグループ。果たして、インプットの方が効果があった。企業における実験では、アウトプットの方に効果があった。これは、どうすれば90点取れるかがわかっていない子どもたちには、何をすれば良いかのガイドが必要。メンターがいれば、アウトプットの方に効果があると解されている。

Dsc068861200tp

ご褒美は「勉強をするのは楽しい」という気持ちを失わせてしまうのだろうか? 外的モチベーション(ご褒美)と内的モチベーション(楽しい)を比較する。
お金は良いご褒美か? 同じ外的モチベーションでも、小学生はトロフィーに反応し、中学生はお金に反応する傾向がある。
なぜスポーツジムは続かないか? しかし、一度始めるとインセンティブがなくなっても効果が持続。勉強も運動も習慣形成が大事。この場合、お金は呼び水だ。

「お金」は必ずしもインセンティブにはならない。モチベーション3.0という言葉がある。生存のためでもない、報酬のためでもない、人を動かす第3の「やる気」がある。ダニエル・ピンク(サイエンスライター)のTED Talkにキャンドルプロブレム(ロウを床にたらさないように壁につける問題)が出てくる。この問題には簡単な設問と難しい設問の2つのバージョンがあって、簡単な方は報酬の効果があったが、難しい方は報酬でかえって正解率が落ちた。

お金は単純作業のパフォーマンスを上げる(外的モチベーション)。しかし、考える力を必要とする作業では、お金はかえってパフォーマンスを下げる(内的モチベーション)。
単純なルールと明確な答えのあるとき、報酬は、視野を狭め、心を集中させる役割を担う。
創造的で概念的で答えのない問題に答えを出す能力では、仕事自体、勉強自体が楽しいと思えないと伸びない。
Mastery(成長)、Antonomy(自主性)、Purpose(目標)の3つが内的モチベーションを引き出す。夏休みの自由研究を業者に外注してはダメだ。

科学でわかっていることと、ビジネスや教育で行われていることの間にはミスマッチがある。だから、学校教育の場でもっと実験をすべき。そうすれば、莫大な時間とお金と心の痛みを節約できる。国全体にとって得られるものは大きい。
かつては、子ども手当やゆとり教育、これから英語やプログラミング学習。これらは、どんな効果があって、どんな効果がなかったか。科学的検証が必要だ。

報酬を必要とする仕事は21世紀に必要がなくなっていく。
5年後を考えて、今どこに投資すべきか? それは、教員の質と就学前教育ではないだろうか。
教育は、教育段階が低い方が収益率が高い。実は、最も収益率が高いのは、就学前から、小学校低学年にかけて。高学年で教育に手間をかけるのは効率が悪い。
シカゴ大学ヘックマン教授のペリー幼稚園プログラムでは、3~4歳児に2年間、約2.5時間の読み書きや歌などの授業を週に5日間続けた。生活習慣の指導や躾などもしっかり。幼稚園の先生は全員修士以上の専門家。子ども6人に先生1人が担当。週に1度90分ほどの家庭訪問も行った。

Dsc069071200tp

手法として、ランダム化比較試験(RCT)を用いて、ランダムに抽出した対象群を異なる条件下において経過を観察する。医学の臨床でも同じだ。
日本では実験をほとんどしないが、世界では教育の分野で実験が主流。政治的流行に振り回されやすい政策を科学的根拠に基づくものにすることが必要だ。

Dsc069091000

生涯を通じた受益と負担の世代間格差は大きい。平成17年度の政府報告によれば、子ども世代は生まれながらに1人あたり669万円の借金を抱えている一方、65歳以上の世代では4875万円の受益超になっている。年齢別年間一人あたりの政府支出では、90歳以上で年間400万円以上(うち医療費は約100万円)に対して、18歳未満では150万円程度、22歳から60歳までは年間50万円程度になっている。
日本の教育支出をOECD諸国並にするには、7兆円が必要。これは消費税3%分に相当。だからこそ効果的な教育が必要だ。

Dsc069131000

ペリー幼稚園プログラムでは、就学前教育の効果として、6歳時のIQが高い、19歳時の高校卒業率が高い、27歳時の持ち家率が高い、40歳時の所得が高い、27歳時の生活保護自給率が低い、40歳時の逮捕率が低いなどの効果が見られた。4歳時の100円の投資に対して、56歳時点で6千~3万円のリターンがあった。これは社会に還元される。
しかし、8歳でIQへの効果は消えた。これは脳科学の知見とも整合する。一方で、非認知能力(生きる力)は上がる。非認知能力とは、自己認識、意欲、忍耐力、自制心、社会的適正、創造性などを言う。
自制心ややり抜く力は可鍛性がある。幼少期の方が獲得しやすい。

自制心をマシュマロテストで測る。15分間目の前のマシュマロを食べずに我慢。200人のうち1/3が我慢した。我慢できた子どもは、その後、成績が良くて収入が高いという結果が出ている。。

やり抜く力=GRITが注目されている。躾を受けた人は収入が高い。
同じ大学の合格者の中で、大検合格者と高校卒業者を比較して、その後の追跡調査で大検合格者の非認知能力は低いことがわかっている。これは、高校で誰かに教えられた効果と考えられる。

嘘をつかないなど、非認知能力を鍛える幼稚園の卒園者のその後の学力、偏差値は高い。
日本は初中等教育にお金をかけているが、就学前教育にお金をかけていない。エビデンスなき教育政策の弊害は大きい。

Dsc069321000

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧