「電離圏異常検知による大地震発生1時間前予測の可能性」と題する京都大学の梅野健教授による講演が学士会館でありました。
要は、大気圏の電離層における電場の異常を検知することによって大地震直前に地震発生を予知できると言うお話しです。
これまで、地震は予知できないという考えに基づいて地震対策が行われてきましたが、大地震の前兆を捉えることができれば被害を劇的に減らすことができるはずです。
そのためには科学的に確かな前兆現象が必要で、なおかつ短期予知でなければなりません。確かな現象を捉えるには通信技術を駆使してノイズから信号を取り出すことが必要になります。
近年、上空50~100kmの電離圏で前兆現象と考えられる電場異常(電子数の変化)のデータが蓄積されつつあります。有望な前兆現象が発表される度に反論論文が出ますが、更に反論に対する反論が出されて証拠がより強固になっています。
仮説の段階ですが、大地震前のプレスリップによって地中深くの高温高圧下で水が超臨界状態になり絶縁体となるため、そこでコンデンサーを形成して地対電圧が上がるのではと考えています。その電場の変化は1mV/mくらい。
余談ですが、ナマズは1μV/mくらいの電場の変化がわかるほど敏感だといいます。科学的証拠はありませんが、ナマズが地震予知に使えるというのは、あながち迷信ではないかも。
広報ひがしうら5月号の図書館だよりにこんなイベントが!!
特別講演会「万葉のともしび ~久松潜一先生によせて~」が、6月15日(土)13時30分から文化センターにて開催されます。
今年は、東浦町で生まれ、万葉集の研究家として著名な国文学者、久松潜一先生の生誕130年にあたります。
久松先生といえば、東浦町の偉人として確かに有名だけど、藤江小学校、東浦中学校、東浦高校の校歌を作詞したことは知っていても、国文学の研究において何を解き明かし、どんな業績をあげたのかを知っている方は(自分も含めて)ほとんどいないと思います。
特別講演会では、万葉文化論の論客である國學院大學文学部教授 上野誠さんをお招きします。久松先生の研究の足跡や人物について触れられる貴重な機会になるのではと楽しみにしています。
講演については、図書館の便り「よむらびん」にも案内が載っています。
昨年末に制作発表をした知多半島のケーブルデレビCACの番組「天下統一を支えた母 於大の方とめぐる知多半島」のDVDを歴史や地域についての郷土資料として学校教育に使ってくださいと、15セット寄贈いただきました。
俳優の松本若菜さんと中村優一さんが、半田、阿久比、東浦、刈谷の於大の方や水野家、久松家ゆかりの場所を訪ね歩く番組で、東浦の造酒屋や飲食店も登場します。この番組は、2000万世帯をカバーする全国の118のCATV局で6月まで放映されるそうです。CACのサイトにはスマホで巡れるロケ地マップもあります。
今年1月に包括連携協力に関する協定を結んだ㈱スギ薬局からスギ薬局オリジナル救急箱を寄贈いただきました。民間の保育所を含む町内の子ども関連施設やスポーツ団体計62箇所に配置します。スポーツに親しむ方達に広く使って欲しいとのことです。
抗菌綿棒や低温計などが一通りのものが揃っていますが、薬機法は医薬品の贈呈を禁じているので消毒液や常備薬は入っていません。必要な医薬品は利用者側で買いそろえてください。
名古屋大学ORT報告会が勤労福祉会館で開催されました。一般公開だったので、大学関係者のほか、自然や里山に関心のある方、役場職員など多くの参加者がありました。「自然環境学習の森の竹林管理を考える」と題して、3人の博士課程の学生さんから発表がありました。放置から、現状維持、竹の密度を下げる、伐採し広葉樹林化 の4つのシナリオのメリット・デメリットを労力も含めて比較して、できるだけ伐採することを勧める内容です。
会場からは、特に里山保全に関わっている方たちから、成竹を伐るよりはタケノコを倒した方が効率的、竹の処分や利活用を考えるべきなど、積極的な発言があり、時間を大きくオーバー。最後に、それぞれ一言コメントして、みんなで記念写真を撮りました。
竹林のこれからを真剣に考える良いきっかけになったと思います。
昨年度に続いて、今年はオープンに! 名古屋大学ORT報告会in東浦町を公開で行います。
今年度、東浦町で実施した「臨床環境学研修(ORT: On-site Research Training)」を受講した学生たちが、その成果を発表します。学生からの報告を受け、住民、NPO、行政の方から意見を聴きディスカッションします。町長も議論に参加します。
名古屋大学大学院環境学研究科の大学院生が自然環境学習の森で行ったフィールドワークの成果発表です。
どなたでもお越しいただけますので、ぜひ、奮ってご参加ください
テーマ
「明るい竹林形成のための持続可能な維持管理方法 ~東浦自然環境学習の森を例に~」
・日時: 3月22日(水)14:00~15:40
・会場: 勤労福祉会館 2階 会議室1
・参加費: 無料
・参加方法: 3月20日までにこちらの電子フォームから申込みをお願いします。
→ Https://forms.office.com/r/sRHWUvUBu9
「リベラルアーツガイド」 https://liberal-arts-guide.com/ というサイトを見つけました。
“このサイトは、人文社会科学の価値を広く伝え、よりたくさんの人に学びのきっかけを与えるために運営している。「政治学」「経済学」「社会学」などの社会科学から、「歴史学」「文化人類学」「文学」などの人文科学まで、幅広く解説している。”とのこと。参考になるかも知れません。
サイトの説明は、こちらです。
→ https://liberal-arts-guide.com/operator-information/
「行動経済学を応用した地域の政策づくり ~行動変容を促すナッジとは~」と題した地域問題研究所のセミナーをリモートで受講しました。講師は、大阪大学感染症総合教育研究拠点 特任教授 大竹文雄氏。
ナッジ理論とは、「人々が強制的にではなく、より良い選択を自発的に取れるようにする方法」を生み出すための行動経済学の理論で、2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授によって提唱されました。ナッジ理論は、企業だけでなく地方自治体のマネジメントにも役立ちます。納税や福祉など、様々な社会課題の解決のためにナッジ理論を活用できるかも知れません。
以下は、セミナーの内容の抜粋です。
行動経済学の考え方
伝統的経済学では、“ホモエコノミカス”という合理的で計算能力が高く、利己的な人間像を前提としている。
行動経済学は、対象を現実の人間像に近づけ、心理学や社会学の成果を組み入れた経済学の一分野。
人間の心理に根ざした行動経済学の主な概念として
・損失回避(利得の喜び < 損失の悲しみ)
・現在バイアス(目の前の小さな利益 > 将来の大きな利益)
・社会的選考(不平等回避、互恵性、利他性)
・ヒューリスティックス(利用可能性、代表性、アンカリング、極端回避性)
ナッジとは、
肘でそっと後押しする“nudge”の意味
行動経済学を利用した行動変容の手段
リバタリアン・パターナリズム(選択の自由がある介入主義)
選択を禁じることや経済的なインセンティブを大きく変えることなく、人々が自発的・合理的に意思決定する環境デザイン
一方、スラッジとは、
望ましくない行動や本人の利益にならない行動を誘導するもの
●損失回避を利用したナッジの例
大腸がん検診受診勧奨ハガキ・・・Bの方が受診率が高くなる。
ハガキA
『今年度、大腸がん検診を受診された方には、来年度、「大腸がん検査キット」をご自宅にお送りします。』
ハガキB
『今年度、大腸がん検診を受診されないと、来年度、ご自宅へ「大腸がん検査キット」をお送りすることができません。』
●デフォルト(オプトアウト)を利用したナッジの例
デフォルトが後発薬で「✅がない場合は、後発医薬品を使って良い」と意思表示した方が、
デフォルトが新薬で「後発薬を使って良い」にチェックよりも後発薬の使用が増える。
●コロナ感染防止のため、旅行を減らす効果のある新聞見出しは
さぁ連休 でも「うちで過ごそう」 ×
連休中 うちで過ごそう 各地の人出 大幅減 ◯
さぁ連休 でも まばらな名駅 △
●新型コロナワクチン接種勧奨のナッジ
あなたと同じ年代の10人中7~8人が、このワクチンを接種すると回答しています。
or
ワクチンを接種した人が増えると、
ワクチン接種を希望する人も増えることがわかっています。
あなたのワクチン接種が、周りの人のワクチン接種を後押しします。
or
あなたがワクチンを接種しないと、周りの人のワクチン接種が進まない可能性があります。
●風しんの抗体検査受検・ワクチン接種 勧奨PJT動画
https://www.youtube.com/watch?v=JE3FTVkKLxw
参考になるサイト
自治体ナッジシェア(ナッジを学びたい自治体職員の皆さんへ)
https://nudge-share.jp/
参考図書
NUDGE 実践 行動経済学 完全版
行動経済学の使い方 (岩波新書)
あなたを変える行動経済学:よりよい意思決定・行動をめざして
行動経済学の処方箋-働き方から日常生活の悩みまで (中公新書 2724)
名古屋大学からこんな案内をいただきました。
物理学の最先端を一般の方にも分かりやすく、オンライン市民講演会を行います。
1月28日(土) 13:00~15:00
講演会「”かたち"の数学と物理 ~トポロジーと量子計算、超伝導~」
1. エニオン ~二次元空間の不思議な粒子と量子計算~
加藤 晃太朗 氏 (名古屋大学 大学院情報学研究科 数理情報学専攻 助教)
2. 超伝導体におけるトポロジーとその応用
矢田 圭司 氏 (名古屋大学 大学院工学研究科 応用物理学専攻 助教)
参加ご希望の方は下記のフォームからご登録ください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfQ_j7EbkSJhBwBx46twkIfzf9RUFwNX8t4gp9k5Vf2EVxTGQ/viewform
講演日前日までに登録いただいたメールアドレスにTeams ビデオ会議の接続先アドレスと接続方法をご連絡します。
(問い合わせ先)名古屋大学大学院工学研究科 川口 由紀
kawaguchi.yuki.i6@f.mail.nagoya-u.ac.jp
奈須正裕 上智大学教授が著した『個別最適な学びの足場を組む(教育開発研究所 発行)』を庄子教育長からお借りして読みました。2021年の中教審の答申にある「~個別最適な学びと、協働的な学びの実現~」について、どんなことなのか、どんなふうに進めれば良いのか、考え方と実例を交えて書かれた本です。
この本を借りたのは、7月末に緒川小学校を訪ねて鬼頭校長先生に案内していただいたのがきっかけになっています。
「個別最適な学び」というと、さも全く新しい教育のように考えてしまいがちですが、以前から緒川小学校などで行われてきた実績のある教育です。そもそも日本の教育は寺子屋のように個別最適な学びを実践していたところに、明治以降に雀の学校形式の一斉指導が導入された経緯があります。むしろ近代国民国家以降の一斉指導は教育としては新しいのです。個別最適な学びは、「指導の個別化」と「学習の個性化」の2つからなり、こどもの興味やペースに合わせて、教師がこどもの自ら学ぶ力を引き出していきます。そして今、GIGAスクールの導入で知識を溜め込む必要はなくなりました。
そんなところから始まって、現場の教師の疑問や不安や気づきに答えていく形をとっています。
東浦町の小中学校における学生ボランティア(スクールパートナー)事業は、学校と学生双方にとって大変有意義な活動となっています。感染症の影響を受けつつも、学生ボランティアの皆さんが感染症対策をしっかり行った上で、子どもたちへの支援活動に携わっています。
本年度も、夏休みの補充学習のモデル校として片葩小学校で取り組んでいる「夏休みわくわく算数教室」と東浦中学校の「夏休みわくわく数学教室」を以下の日程で開催します。保護者や教育関係の方々など多くの皆さんにご参観いただき、ご指導をいただければ幸いです。
わくわく算数教室(片葩小学校)の開催は、8月22日(月)~31日(水)の土日を除く8日間のうち、午前は9時30分~11時、午後は13時30分~15時。但し24日(水)、25日(木)は午前のみ。
わくわく数学教室(東浦中学校)の開催は、8月24日(水)、25日(木)の2日間で、午後13時30分~15時。
夏休みわくわく算数教室と数学教室の実施とスクールパートナーの募集について、詳しくは、下記の資料をご覧ください。
町内の7つの小学校と3つの中学校の夏季補充学習についても、同様にご参観、ご指導をいただければ幸いです。
各学校の夏季補充学習の実施日程とスクールパートナーの募集について、詳しくは、下記資料をご覧ください。
東浦町では、夏季補充学習に限らず、年間を通じて、ウィークリーSPや部活動支援SPなど、学生ボランティアの活動と学びの機会を提供しています。学生の学びの場としては毎年、SP研修会を実施しています。学生ボランティア(スクールパートナー)事業の内容とスクールパートナーの募集について、詳しくは、下記資料をご覧ください。
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