フォト
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ

ウェブページ

趣味・旅・遊び

2024/09/08

ちょっと夕涼み

ちょっと夕涼み。
太陽と月が沈むのを待って・・・星空を眺めてきました。

Dsc06327-900p
静かに日が沈んでいきます。

Dsc06326-900
上村川に沿って幾重にも山袖が続きます。

Dsc06333-900
ここは平谷村 長者峰にある高嶺展望台。
うちから153号を通って2時間で着きます。


Dsc06338-900p
ここは星空のきれいなところですが、
月が沈んでもしばらく明るいことと、空がかすんでいるせいでしょうか、
天の川がはっきり見えるほどではありません。
30秒シャッター開放。手前の光はスマホを持って歩く人です。

 

2024/08/16

白山登山

白山に登ってきました。台風7号が接近中だったので、迷いましたが行ってみることに。行ってみたら雲の上は穏やかな晴れ。

山のベテランと二人の山行。別当出合(1260m)に車を置いて、白山室堂のビジターセンター(2450m)に宿泊、御前峰(2702m)で日の出を見て帰ってきました。谷筋から急坂を登ると弥陀ヶ原より上は緩やかな火山地形。高山植物が豊富です。

御前峰山頂から見て、すぐ隣のピークは剣ヶ峰(2677m)と大汝峰(2684m)。少し離れて南の尾根伝いに見えるのは別山(2399m)。あとは遠く離れて、見渡す限りの雲海からぽつんぽつんと見えるのは北アルプス連峰や乗鞍岳、御嶽など。
御前峰山頂では白山比咩神社奥宮の神職が、岩の上で日の出を迎えて万歳三唱の音頭を取っていました。

雲の下は真夏真っ盛り。麓の白山温泉で汗を流してきました。少し鉄っ気と炭酸を含んだ温めの湯が疲れを癒やしてくれます。

Dsc06050-900
神主さんが岩の上で万歳の音頭を取っています。

Dsc06069-900p
あたり一面の雲海です。

Dsc06077-900
北アルプスのバックに雲があって、その上からの日の出です。

Dsc06079-900
山頂に光が差しました。

Dsc06081-900_20240818221101
御前峰山頂から北方の眺め。
右手前が剣ヶ峰、左奥が大汝峰、真ん中の丸い池は紺屋ヶ池。
山頂付近は火口池が点在していて池巡りができます。雪渓がわずかに残っていました。


Dsc06065-900
雲海の上にうっすら頭を出しているのは乗鞍岳です。

Dsc06109-900p
御前峰の肩から南方面の眺め。室堂のビジターセンターの向こうに見えるのは別山。
別山の南の尾根がひるがのの大日ヶ岳へと連なっていきます。


Dsc06119-900
室堂ビジターセンターから見た御前峰山頂。手前の建物は白山神社祈祷殿。

20240816_072141800nnnnn
ハイマツ林の向こうは別山。

Dsc06138-900
弥陀ヶ原から白山山頂を見上げる。

Dsc06142-900Dsc06098-900
白山は高山植物の宝庫。イブキトラノオでしょうか。      チングルマの綿毛

Dsc05929-900Dsc05928-900
ハクサンフウロ                  イワギキョウ

Dsc06139-900
エコーラインの下りが気持ちいい。下に見えるのは南竜山荘。

Dsc06152-900
これから高度を下げて、雲の下に入ります。

Dsc05994-900pDsc06028-900
前日の夕立で現れた鮮やかな虹。地表とぶつかるところはどうなってる?   夕立のあとの日没風景

Dsc06160-900
この吊り橋を渡ると別当出合に到着。標高1000m以上では日本一長い吊り橋らしい。

20240816_115021800nnnnn
麓の白山温泉。古い旅館ですがきれいに手入れされていました。

 

2024/08/09

京都へ行ったついでに その2

<翌早朝、伏見稲荷へウォーキング>
京都に一泊して早朝に伏見稲荷大社へ。稲荷山全体が神域で、峰を回って社巡りをするようになっています。山といっても最高峰の一ノ峰の標高は高々233m、それでも自然の起伏や沢が保たれていて、まるで深山幽谷に踏み込んだような感覚で一廻り。沢筋には滝行をする場所もあります。早朝から多くの外国人観光客が山歩きをしていました。

稲荷山からは、京都一周トレイルに沿って泉涌寺まで降りました。距離はさほどでもありませんが、社あり、尾根あり谷あり、御陵あり、寺院ありの変化に富んだコースでした。

Dsc05650-900p
境内には寄進の鳥居が立ち並んでいます。
鳥居の数は数え方にもよりますが、稲荷山全体で約1万基、そのうち千本鳥居と呼ばれるものは約800基といわれます。

Dsc05642-900Dsc05657-900
稲荷山の山中には社や祠が点々としています。

Dsc05664-900tp
随分高く上がってきました。

Dsc05652-900
一ノ峰にある社

Dsc05668-900
稲荷山を北に降りたあたりには天皇、親王の陵墓がたくさんあります。

Dsc05677-900
泉涌寺の周りには多くの塔頭もあります。

 

 

<次は千刈堰堤>
早朝稲荷詣でから京都駅に戻ってきて、さてこれからどこに行こう?
思いついたのは神戸市水道局の文化財ダム巡り。4月に布引五本松堰堤(布引ダム)に行ってきたので、今回は武庫川の支流に造られた千苅堰堤に行ってみることにしました。福知山線の道場駅で下車、千刈ダムまで往復5km程のハイキングです。

ダムへ行く途中、道路を歩いていたらパトカーが追いかけてきたので、「何か事件がありましたか?」とたずねたら、「事件を予防しています。熱中症には十分気をつけてください。」といってチラシを渡されました。

下から見上げる千刈ダムは、堤体いっぱいに小さな放流口が17門もあるのが重厚で格好いい。高さ40m程のダムですが、それを凌ぐ規模感と風格があります。アーチの送水管ともマッチしてますね。

千刈堰堤は大正8年(1919年)に完成した表面石張りのコンクリート重力式ダム。昭和6年(1931年)に6m嵩上げした高さ42.4m、長さ106.6mのダムで、有効貯水量は堤体の規模に比べて1,100万㎥と大きいです。
平成10年(1998年)に国の登録有形文化財に登録され、近代化産業遺産にも位置づけられています。ここに貯められた水は、一つはダム直下のアーチ状の送水管を通ってすぐ下流の浄水場へ、もう一つは左岸に造られたトンネルを通って別の浄水場に送水されています。

20240728_125058800nnnnn
20240728_1251291200nnnnnDsc05742-900
Dsc05746-900

 

 

<温泉でさっぱり>
道場駅の隣はもう三田。ここまで来たので三田から神戸電鉄に乗り換えて有馬温泉で汗を流すことにしました。
三田の駅前では地元のJCがイベントをやっていたので、ここで日本酒とモツ煮でお昼に。
神戸電鉄は登山電車の沿線が宅地化されたイメージでなんとなくかわいいと思います。
有馬温泉はあまりご縁がなかったので、この際、金泉と銀泉に両方入ってさっぱりしました。

20240728_141823800nnnnn
モツ煮と夏酒で一杯。

20240728_144353900tnnnnn
有馬口で有馬線に乗り換え。

20240728_145913800nnnnn
有馬温泉街に到着。

20240728_150423800nnnnn
金の湯
(含鉄-ナトリウム-塩化物強塩高温泉)

20240728_153023800nnnnn
温泉街にある、金の湯近くの源泉

20240728_163801800tpnnnnn
銀の湯
(炭酸泉/単純二酸化炭素冷鉱泉/ラジウム泉/単純放射能温泉)

 

 

<六甲山を越えて>
早朝は伏見稲荷、昼は千刈堰堤ハイキング、一日よく歩きました。
有馬温泉からは、六甲有馬ロープウェイと山上連絡バスと六甲ケーブルを乗り継いで、六甲山を越えて神戸経由でうちに帰ることに。
さすがに六甲山上は下界よりも随分涼しい。ちょっと夕立はあったけど、ちょうど夕暮れ時で、眼下の夜景が美しかったです。
今度もし機会があれば、掬星台に行ってみたいです。

Dsc05758-900
有馬温泉からロープウェイで六甲山上へ

Dsc05792-900pDsc05801-900pt
六甲アイランドとポートアイランドの夕景を眺めながら

Dsc05821-900Dsc05841-900_20240804210001
六甲ガーデンテラスから、大阪方面と東神戸大橋方面の夜景

Dsc05849-900
六甲アイランド方面の夜景
Dsc05840-900

Dsc05857-900
ケーブルカーで神戸市街へ降ります。

 

 

< ホームドアならぬホームロープ? >
JR西日本の駅で見ました。「昇降式ホーム柵」というのだそうです。ホーム柵にもいろんなタイプがあるのですね。
JR西日本以外ではあまり見かけませんが、東日本のエリアでは成田空港駅などに導入例があるそうです。

20240728_205942800nnnnn

 

2024/08/08

京都へ行ったついでに その1

7月末に親族の法事で京都へ。
暑いので、なんとなく水しぶきを感じたくて、大谷本廟のお墓伝いに清水寺へ。音羽の滝は順番待ちの列でした。
炎天下、混雑の坂道をバス通りまで降りるのが嫌だったので、木陰を求めて東山トレイルへ。結局、清水山から粟田口(三条)まで東山縦走という最も過酷な道を選んでしまったのでした。
途中、ほとんどが森の中の稜線歩きですが、将軍塚近くからの眺望はなかなかのもので、京都はもちろん大阪の市街地まで見渡せました。

Dsc05583-900t
清水寺めざして一直線。

Dsc05604-900pDsc05601-900
清水の舞台と、谷を隔てた対岸にある子安塔

Dsc05608-900
音羽の滝の清水は、右から延命長寿、恋愛成就、学業成就の御利益があるそうです。

3本の中から1本を選び、水を一口飲んで願いを掛けるのがマナー。
何口も飲んだり、3本すべてのご利益の水を飲んだりすると、欲深いことが見抜かれ、
願いが叶わなくなるという言い伝えもあるので、強欲は禁物です。

と言いつつ、自分も含めて並んでいた人たちは、3本すべての水を飲んでいました。
暑いのはわかりますが、なかには足や頭に水を掛ける人も・・・。

Dsc05614-900_20240804185201
清水寺の裏山の稜線に上ります。

Dsc05611-900tp
樹冠の隙間がくっきり。木々が陽光を分け合っています。

Dsc05624-1200p
東山山頂公園展望台から京都駅付近の眺め。
京都タワー、東本願寺の屋根がわかります。

Dsc05621-1200tp
遠くに大阪の高層ビル群も見えます。

Dsc05626-900
将軍塚付近の分岐。左へ行くと知恩院に降りられるのですが、16時過ぎてすでに閉門。
まっすぐ行って粟田口に降りることに。
降りきると三条通沿いに地下鉄東西線の駅があります。

粟田口とは、京の七口といわれる都の出入り口の一つ。旧東海道がここで都に入って三条大橋を渡ります。
粟田という地名は、昔ここを治めていた粟田氏に由来します。

 

2024/07/31

那須・甲子探訪

< 秘湯 北温泉へ >
7月の初旬に那須の北温泉に行ってきました。那須平成の森の観瀑台の駐車場に車を駐めて、急坂を谷底に下りていったところにある秘湯です。
北温泉と言えば映画「テルマエ・ロマエ」のロケ地になった所。江戸期(安政)と明治と昭和の建物が入り組んで建っています。手前の池のようなのは建物奥の斜面から湧出する温泉が流れ込む温水プールです。
今は素泊まりのみの受け入れ。古くてちょっとおどろおどろしい、平たい顔族のおじいさん達が似合う湯治宿です。

20240709_161204800nnnnn

 

Dsc05536-900
観瀑台から見た駒止の滝。このすぐ上流、標高1100mに北温泉があります。

20240709_152155800nnnnnDsc05520-900
帳場の反対側の玄関脇には、温泉の足洗い場と上の段には祠。

Dsc05507-900
窓の向こうの斜面から湧き出ているお湯をそのまま引き込んだ天狗の湯。

20240709_155027800nnnnn
人慣れした猫がいて、時々部屋の戸を開けたり、風呂をのぞきに来たりします。

 

 

< 那須湯元から茶臼岳山頂へ >
時折雨がぱらつく中、那須湯元の鹿の湯へ。酸性の硫黄泉は入った気がするなあ。
天気が快方に向かったようなので、梅雨の晴れ間を狙って那須岳ロープウェイで九合目まで。そこから茶臼岳(1915m)山頂まで標高差250m、1時間くらいの散歩。火口の周りを回って降りてきました。
 

20240709_124822800nnnnn
傷ついた鹿を追って見つけたという那須湯元の鹿の湯。
酸性の硫化水素泉で、41℃から48℃まで6つの湯船があります。
自分は熱いのは苦手。常連とおぼしき人たちが閑かに入っている奥の方へは行けません。

Dsc05493-900
ロープウェイの山頂駅から茶臼岳山頂(1915m)をめざします。

Dsc05480-900t
山頂には那須嶽神社(那須温泉神社の奥宮)があります。

Dsc05485-900
朝日岳(1896m)が雲に隠れています。

 

<甲子温泉>
那須連山の北端、東北地方第二の大河、阿武隈川の源流沿いにあるのが甲子温泉。栃木県那須町の隣ですが、ここまでくると福島県白河郡西郷村、もうみちのくです。阿武隈川はここから福島県の中通り地方を縦断し、宮城県で太平洋に注ぎます。

Dsc05438-900

 
ここを通って新潟市といわき市を結ぶ国道289号は、今でも八十里越峠が不通区間になっていますが、ここ甲子峠の区間も甲子温泉で車道が消える幻の国道でした。
2008年に長さ4.3kmの甲子トンネルが開通し、白河と会津下郷が新しい道路で結ばれました。これに伴い旧街道沿いにあった甲子温泉の門をくぐっていた旧国道路線が廃止され、谷を跨ぐ橋梁とトンネルに付け替えられました。新道開通を契機に冬季は休館していた甲子温泉は、宿を建て替え通年営業となりました。

Dsc05439-900

 
旧道が登山道に変わるところには源泉があって、甲子温泉の内湯と数キロ下流の新甲子温泉に引湯されています。

Dsc05431-900

 
特筆すべきは、宿の対岸の岩盤に湧く無色透明の清冽な湯。大きな岩盤をコンクリートの湯船で囲った水深1.2mのプールのような大浴槽の側面から湧きたての湯が注がれていて、かつ湯船の底の岩盤の割れ目からのぬる湯も加わって、底まで見える澄み切った大量の湯が浴槽から溢れ出ているのは、入っていて実に気持ちが良いものです。

20240708_172945800nnnnn

 
1384年(至徳元年甲子(きのえね)に修行僧が発見したことから甲子(かし)温泉と名付けられたと云います。寛政の改革で知られる白河藩主松平定信公の別邸であった建物が敷地内にあります。2008年に付け替えられる以前の国道路線は、旧街道沿いにあったこの別邸脇の門をくぐっていました。
さらにその先では狭い登山道に路線番号標識が立っていて一種の名所となっていたそうです。

Dsc05437-900p

 

 

< 大谷石の採掘場 >
那須の帰りに宇都宮市郊外の大谷石の採掘場に寄ってきました。
300mもの厚みのあるという凝灰岩の地層をくりぬいてできた地下の大空間を見てみたいと以前から思っていました。
付近には今でも多くの採掘場がありますが、大谷資料館は常時見学できるミュージアムになっています。ここでは、コンサートや美術展、結婚式、そして映画やドラマの撮影なども行われています。洞内は夏でも12℃ほどです。

Dsc05538-900Dsc05549-900
Dsc05554-900Dsc05551-1200
洞内は夏でも12℃、冬は1℃??
でも、これ! 不思議なんです。
夏に一年の平均気温くらいとしたら、冬が寒すぎませんか?
一年を通して12℃くらいならまだ納得できるけど、冬場は外気温よりも低いんじゃないか。
宇都宮の月平均気温(気象庁)を参照

 
周辺では大谷石で造られた石材屋の建物や蔵も多く見られます。

20240710_135356800nnnnn

 
大谷石には、独特の風合い、耐火性、吸音性、軽さ、加工のしやすさなどの特徴があります。大正時代に建築家フランク・ロイド・ライトが、旧帝国ホテルの素材として使用したことは有名です。明治村にはその一部が保存されています。

 

2024/06/22

土曜大工

以前自作した木の橋が長年風雨にさらされて傷んできたので、梅雨入り前には直そうと、土曜日に板を取り替えたり、腐って壊れてしまった階段を作り直したり。
最後にペンキを塗って、なんとか完成と思ったら、くそ~! 雨が降ってきた。

20240622_154155800nnnnn
20240622_165048800nnnnn

 

2024/06/13

奥鬼怒の旅 その2

🤞もう一つの黒部ダム

黒部ダムと言えば関西電力の黒部第四(くろよん)ダムが浮かぶと思いますが、これが鬼怒川上流にある元祖黒部ダムです。

黒部ダムは、鬼怒川水力電気が明治44年(1911年)に着工し大正元年(1912年)に完成した日本最古の発電用重力式コンクリートダム。重力式だがアーチ状に湾曲しているのが特徴で、建設当時は高さ33.9m、堤頂長150m、堤体表面に石張りが施されていました。
当時としては日本最大級だった下滝発電所の取水用ダムとして造られました。下滝発電所は、黒部ダムから長さ10km以上に及ぶトンネルで鬼怒川温泉の下流まで導水し、得られた300mもの落差を使って発電していました。
その後、東京電力に受け継がれ、鬼怒川最上流に川俣ダムが完成したのを契機に鬼怒川発電所と改称、出力増強が図られました。鬼怒川発電所は揚水式発電所を除き、栃木県内では最大、東京電力管内では信濃川発電所に次ぐ127,000kWの出力を誇っています。
黒部ダムは、老朽化に伴い平成元年(1989年)に洪水吐きゲートを22門から8門に、堤高を約5m下げるなど、大規模な改修を行っています。

Dsc05291-900
Dsc05300-900

 

🤞鬼怒川上流ダム群めぐり

鬼怒川の上流には、支流の男鹿川、湯西川を含めて国土交通省が管理する4つの100m超級のダムが集まっています。

一番古いのが男鹿川にある五十里ダム。戦後工事が再開された洪水調節と発電などを目的とした多目的ダムで、堤高112m、堤頂長261.8mの重力式ダムは1956年の完成当時日本一の高さでした。

Dsc05355-900

 

鬼怒川の最も上流にあるのが1966年に完成した川俣ダム。洪水調節、発電、農業用水確保などを目的とした多目的ダム。瀬戸合峡と呼ばれる両岸から絶壁が迫るところに造られたアーチ式ダムで、堤高117mに対して堤頂長131mと、アーチ式コンクリートダムとしては日本一の縦長なのが特徴。

Dsc05289-900

 

五十里ダムと並んで鬼怒川と男鹿川の合流点のすぐ上流の鬼怒川本流に1983年に建設されたのが川治ダム。堤高140m、堤頂長320mの大型アーチ式ダムで、洪水調節、かんがい、上水道、工業用水などを目的とした多目的ダム。アーチ式ダムとしては、富山県の黒部(黒四)ダム、広島県の温井ダム、長野県の奈川渡ダムに次いで日本で4番目の高さです。
地図を見るとわかるように五十里ダム湖と川治ダム湖はすぐ隣り合っているため、両湖をトンネルで結んで両ダム間で水の融通ができるようになっています。

Dsc05307-900

 

いちばん新しいのが2012年に五十里ダムのすぐ上流の湯西川に完成した湯西川ダム。堤高119m、堤頂長320mの重力式ダムで、洪水調節、かんがい、上水道、工業用水などを目的とした多目的ダムです。ダム湖の上流では水没林を見ることができます。

Dsc05331-900
Dsc05348-900

どのダムも、これからの雨期に備えて水位を下げていました。

鬼怒川には、国土交通省の多目的ダムの他に東京電力や栃木県企業局の発電用のダムや堰が十数基あります。

Dsc05350-3689tp

 

ダムはそれぞれ個性的な顔をしてますね。
私はどちらかというと古いダムが好き。いい顔してます。由緒あるダム、特に発電用のダムは水量豊富な川の中流部にあったりして、堂々としているし表情も豊か。新しいダムは無表情というかロボット顔で貧相な感じでしょうか。

(※必ずしも鬼怒川上流ダム群のことを言ってるわけではありません。)

2024/06/12

奥鬼怒の旅 その1

栃木県の鬼怒川最奥にある秘湯を訪ねました。ちょっと遠いのでなかなか行けなかった所です。

奥日光の光徳牧場から山王峠を越えて川俣温泉に至る山王林道(奥鬼怒林道の一部)を通って女夫淵駐車場へ。これより上流は一般車通行止め。ここから川沿いを1時間少し歩くと、奥鬼怒温泉郷。

このエリアは鬼怒川の谷の最奥で、4軒の温泉宿があるほかは民家もありません。海抜は1,300mを超えます。更に3時間ほど山を登ると、鬼怒川の源流にあたる鬼怒沼(標高2,040mにある高層湿原)に至ります。
まさに秘湯で、泉種は乳白色の濁り湯から無色透明の単純硫黄泉まで、滝の真横の露天風呂などもある、野趣あふれる温泉です。

Dsc052201500tpnnnnn
光徳牧場から山王林道へ。山王峠まではさほど時間は掛かりませんが、川俣温泉の噴泉橋までの下りが長いです。

 

Dsc052281500tpnnnnn
奥鬼怒エリアには4つの秘湯の宿があります。
奥鬼怒林道は一般車通行止めなので、川沿いに歩くか、宿によっては宿泊客の送迎があります。

 

20240611_171731800pnnnnn20240612_071734800nnnnn
20240612_143136800pnnnnn20240612_141304800nnnnn
Dsc05268-800t20240612_102344800nnnnn
宿もいろいろ、4者4様。 日光沢温泉は登山者の宿ですね。中のお風呂に入れてもらおうと思ったのですが、お休みでした。

 

20240612_104449800nnnnn
20240612_105621800pnnnnn20240612_112759800pnnnnn
鬼怒沼まで往復する余裕はなかったので、ヒナタオソロシの滝とオロオソロシの滝の見えるところまで上ってみました。
木々に隠れてチラッとだけ見えるヒナタオソロシの滝(写真右)。その奥に見えるのは根名草山(2,330m)です

 

2024/06/09

中央文化展に写真と書を出品

週末に文化センターで開催された中央文化展に、写真と書を出品しました。
写真は、「樹氷未満」(山形蔵王のザンゲ坂で撮りました。暖冬の1月中旬、まだ樹氷になりきれていないアオモリトドマツの林です。)と「ジブリの世界」(アニメ映画「千と千尋の神隠し」に出てくる油屋のモデルになったと云われる四万温泉の湯宿です。)。
書道は「俯瞰」。少し快活な感じに書けたものを選びました。

20240117_094902800nnnnn447783929_8515178221831035_3536393839246
447977411_2196531347360903_548861043544720240609_1558281000tnnnnn

 

また、6月末まで、文化センターの玄関のウインドウ展に、蔵王のパラダイスゲレンデで撮った「雪のち快晴」(ゲレンデの真ん中の立木に霧氷が着いた写真)を展示中です。

20240117_093756800nnnnn

 

2024/05/23

四万温泉きまま旅 その2

<通りすがりに立ち寄った草津ならではの施設>

四万温泉に行く途中、草津温泉、西ノ河原の大露天風呂に入ってきた。
草津から長野原へは通常、草津道路を下るのだが、西ノ河原や湯畑から流れ出る湯川沿いに下りてみたら、今まで気づかなかった施設に偶然立ち寄ることができた。

20240506_150210800tnnnnn20240506_150029800nnnnn

 
大滝乃湯のすぐ下流には、国土交通省の草津中和工場がある。ここでは強酸性の湯川の水に石灰ミルクを加えてpH値を上げる処理をしている。
このまま酸性水が流れ下って、下流の橋やダムなどのコンクリート構造物や農業用水に悪影響を及ぼすのを防ぐためだそうだ。類似の施設は秋田県の玉川温泉にもある。
川を流れた温泉水と石灰の中和生成物は下流にある品木ダムに溜められて、定期的にダムを浚渫しているのだそうだ。温泉成分を含む品木ダムの湖面は黄緑色を呈している。

20240506_143626800nnnnn20240506_143729800nnnnn
20240506_1440201600tpnnnnn
Dsc05153-900t

 

草津の市街地のはずれ、品木ダムの手前には、ハンセン病療養所として昭和7年に開設された国立療養所栗生楽泉園がある。入口近くに「重監房資料館」と書かれた看板があったので行ってみた。重監房とは、強制に従わない患者の懲罰に使われた人権を無視した施設だ。暖房もない山の中に造られた粗末な独房に、昭和13年から昭和22年の間に93名のハンセン病患者が収監され、そのうち23名が亡くなったと言われている。さぞや無念。全くの不条理を感じる。

Dsc05159-900Dsc05158-900

 

<四万温泉は草津の仕上げ湯>

pH2の草津温泉は殺菌力が強く、古来から皮膚病に効くと言われてきた。それだけに肌のダメージを和らげるために、草津湯治のあとには仕上げ湯(治し湯)と呼ばれる温泉地に立ち寄るのがセットになっていた。その代表格が四万温泉、沢渡温泉、川原湯温泉。ひなびた沢渡温泉の共同浴場にも行ってきた。
入口がモダンな沢渡温泉の共同浴場は、温泉街のジェットコースターのような急坂の途中にある。ほんのり硫黄の香りがする柔らかい湯だ。独り占めすると心地よいサイズの石張りの湯船が二つあって、掛け流しの湯が湯ノ花と一緒に底から抜けていくように造られている。

20240507_125901800pnnnnn

 

旧川原湯温泉は、建設の是非を巡って大きく揺れた八ッ場ダムが2020年に完成したためダム湖に沈んでしまった。草津温泉からの支流が流れ込むダム湖は青緑色の水を湛えている。
八ッ場ダムは利根川の支流の吾妻川に建設された堤高116m、堤頂長290.8mの重力式ダム。有効貯水量は9,000万㎥。目的は洪水調節、流況改善、新規都市用水供給、発電。ダム天端中央部にはエレベーターがあってダムの直下まで降りることができる。この日は利水放流用のジェットフローゲートから放流中だった。

Dsc05140-900Dsc05115-900

 

こちらは、近くにある不動の滝。全体は三段の滝になっていて、見えているのは最下段。タムで本来の滝壺が水没、滝がダム湖に直接落ちるようになった。

Dsc04824-900

 

<温泉と一口に言っても泉質はいろいろ>

さて、帰り道は温泉三昧。
草津は行きに入ったのでパス。かわりに万座温泉に寄って硫黄濃度日本一といわれる乳白色の温泉に浸かって、次に、渋峠を越えてすぐのところにある長野県の熊の湯温泉の珍しい翡翠色の湯に入った。

Dsc05173-900p

志賀高原を降りたら車の中が硫黄臭くて、かつとても眠くなってきたので、長野インター近くの加賀井温泉に立ち寄った。
ここは昔は旅館だったが今は日帰り入浴のみの温泉。炭酸ガス濃度日本一と言われるサイダーのようなぬるめの湯だ。第一鉄イオン(Fe2+)が含まれていて湧きたての内湯は透明(淡緑)なのだが、そのあと空気に触れて酸化された露天風呂は第二鉄(Fe3+)の赤茶色ドブドブの湯になる。もういちど内湯に入り直すと気持ちよい。

硫黄のニオイもちょっと弱まり?眠気も覚めて家路についた。

より以前の記事一覧